2026.05.15

ホットペッパービューティー(HPB)の市場規模

結論から言うと、HPBは日本の美容サロン市場(約2.7兆円)の約4割を1社で動かしているという、驚異的な規模のプラットフォームです。


1. ホットペッパービューティーの事業規模

運営元であるリクルートの決算資料等によると、主な数字は以下の通りです。


  • 年間予約流通総額:約1.1兆円 (HPBを経由してユーザーがサロンに支払った金額の合計)
  • 売上収益(リクルートの美容部門):約1,260億円(2025年予測)
  • 年間予約件数:1.6億件以上
  • 掲載店舗数:約16万店舗以上
  • 月間利用者数:約3,500万人


2. 美容業界における市場シェア

日本の美容サロン全体の市場規模は、ヘア・エステ・ネイル・リラクゼーションなどを合わせて約2.7兆円と推計されています。

このうち、HPBの流通額が1.1兆円であることから、市場全体の40.7%をHPBが占めている計算になります。美容業界において「HPBなしでの集客は困難」と言われる理由は、この圧倒的な占有率にあります。


3. カテゴリ別の市場動向(2024-2025年)

HPBが強い影響力を持つ各カテゴリの概況です。

  • ヘアサロン: 市場規模は約1.35兆円。店舗数は増え続けていますが、物価高の影響で「1回あたりの利用金額」は上昇傾向(女性平均 7,600円〜8,000円前後)にあります。
  • アイビューティー(まつエク等): 急成長しており、市場規模は約1,384億円。20代女性の利用率が非常に高く、HPBの予約も非常に活発です。
  • メンズ美容: 男性ユーザーの利用も年々増加しており、HPB内でも「メンズ専用クーポン」などの需要が拡大しています。

4. HPBのビジネスモデルの特徴

HPBがこれほどまでに市場を独占できているのは、単なる予約サイトを超えた「経営インフラ」になっているためです。

  • SALON BOARD(サロンボード): 掲載店が無償で使える顧客管理・予約管理システム。これがサロン側の業務に深く入り込んでいるため、他社サービスへの乗り換えが起きにくい構造になっています。
  • ポイント経済圏: リクルートID(Pontaやdポイント)との連携により、ユーザーの囲い込みが非常に強力です。


まとめ

ホットペッパービューティーは、単なる「広告媒体」という枠を超え、日本の美容消費の4割をコントロールする巨大なプラットフォームとなっています。競合(楽天ビューティ、minimo等)も存在しますが、シェアの差は依然として大きく、業界のデファクトスタンダードとしての地位を確立しています。